履歴書と職務経歴書の違いとは
2025.1.17
履歴書と職務経歴書の違い
(1) 履歴書
履歴書は、主に自分の基本的な情報をまとめたものです。求職者の学歴、職歴、資格、自己PR、志望動機などが記載されますが、個別の業務内容や成果についてはあまり詳細には書かれません。履歴書は一般的に、採用担当者に自分の基本情報を簡潔に伝えることが目的です。
(2) 職務経歴書
職務経歴書は、主に過去の職務経験を詳しく記載するための書類です。履歴書が基本的な情報を提供するのに対し、職務経歴書は、過去にどのような業務を担当し、どのような成果を上げたのかを詳述します。主に転職活動時に使用されることが多いですが、最近では新卒採用でも提出を求められることがあります。
2. 履歴書の書き方のポイント
履歴書の役割は「基本的な情報の提供」です。求職者がどんな人かを簡潔に伝えることが求められます。以下に、履歴書を書く際のポイントを挙げます。
(1) 基本情報の記載
履歴書には、以下の基本情報を記載します。
- 氏名(フリガナも記載することをお勧めします)
- 住所(現住所を正確に記入)
- 電話番号、メールアドレス(連絡先は仕事に関連したものを使用)
- 生年月日(年齢がわかるように)
- 写真(写真は清潔感のあるものを選び、3ヶ月以内に撮影したものを貼る)
(2) 学歴と職歴
学歴は、最終学歴から記入し、職歴は最初に勤務した会社から順番に記載します。転職が多い場合でも、履歴書では「入社年」「退社年」を記載し、詳細な業務内容や成果は省略します。
(3) 資格・免許
自己PRと関連する資格を記載します。取得年月日や資格の種類を明記しましょう。
(4) 自己PRと志望動機
自己PR欄は、簡潔に自分の強みを伝える場です。過去の経験を基にした強みやアピールポイントを簡潔に表現しましょう。志望動機は、なぜその企業で働きたいのかを明確に記載します。ここでは、企業の特徴や理念に共感している点を伝えることが大切です。
3. 職務経歴書の書き方のポイント
職務経歴書は「職務経験を詳細に記載する」書類です。履歴書よりも詳細な内容を含むため、過去の経験や成果がしっかりと伝わるように工夫が必要です。
(1) 基本構成
職務経歴書には、以下の項目を記載します。
- 基本情報
名前、住所、連絡先、メールアドレスなど基本情報は履歴書と共通です。 - 職務経歴
これまでの勤務先、担当した業務内容、在職期間を記載します。できるだけ具体的に業務の詳細を記載し、成果や実績を強調することが重要です。 - 業務内容と成果
担当したプロジェクトや業務内容、そこで得た成果や実績を記入します。「数字」を使って成果を具体的に表現すると、より説得力が増します。たとえば、「売上を前年比○%向上させた」「チームリーダーとして5名の部下を指導した」などです。 - スキルと資格
保有するスキルや資格を、職務に関連するものを中心に記載します。特に仕事に直結するスキル(例えば、ITスキルや語学力)をアピールすることが大切です。
(2) 職務経歴書のフォーマット
職務経歴書には特に決まったフォーマットはありませんが、一般的な項目としては以下のような構成があります。
- 職歴概要
これまでの職歴の概略を記載します。 - 職務詳細
各職場での業務内容を詳細に書きます。具体的な業務内容、達成した成果、使用したスキルやツールを明記します。 - 自己PR
履歴書とは異なり、職務経歴書では自己PRのセクションを作り、職務経験を基にした強みや実績を強調することが大切です。 - 転職理由や志望動機
転職の場合、前職を辞めた理由や、なぜ新たな職場で働きたいのかを具体的に記載します。
4. 履歴書と職務経歴書の提出方法
多くの場合、履歴書と職務経歴書は同時に提出することが求められます。提出方法としては、メールでの送付やオンラインの応募フォームを通じて提出するケースが増えています。デジタル形式で提出する場合は、ファイル名に注意し、「履歴書_氏名」「職務経歴書_氏名」のようにわかりやすい名前をつけることが推奨されます。
5. 最後に
履歴書と職務経歴書は、それぞれ異なる役割を持った重要な書類です。履歴書は基本情報を簡潔にまとめ、職務経歴書では詳細な職務経験と成果を記載します。どちらも企業に自分の強みをしっかりと伝えるための重要な資料ですので、丁寧に作成し、内容をよく確認した上で提出することが求められます。